SOLA LABO

女子大生HaloとサラリーマンTackの人生研究

本当の愛とは...?!ニューシネマパラダイスに学ぶ愛のお話。

こんにちは、Haloです。

今日は本当の愛を探す旅~映画編~ということで始めていきます!

 

 

今日の映画:ニューシネマパラダイス

ニューシネマパラダイス」という映画をご存知でしょうか?

1988年公開のイタリア映画。公開から30年経ちましたが映画仲間のおすすめによく上がるので見てみました。哀愁が漂う世界観に奏でられる音楽がとても素敵で魅了されました。

▽あらすじはこちらから

シチリア島の小さな村にある映画館・パラダイス座。親の目を盗んではここに通いつめる少年トトは、大の映画好き。やがて映写技師の老人アルフレードと心を通わせるようになり、ますます映画に魅せられていくトト。初恋、兵役を経て成長し、映画監督として活躍するようになった彼のもとにアルフレードの訃報が。映画に夢中だった少年時代を懐古しつつ、30年ぶりにトトはシチリアに帰ってきた・・・

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この映画にはアルフレードがトトに語った「王女と兵士」というおとぎ話が出てきます。

今日のお話:王女と兵士

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「おとぎ話をひとつ...座ろうか」と言ってアルフレードはトトに語り聞かせます。

昔むかし 王様がパーティーを開いた
国中の美しい貴婦人が集まった
護衛の兵士が王女が通るのを見た
王女が一番美しかった
兵士は恋に落ちた
だが王女と兵士ではどうしようもない
ある日ついに兵士は王女に話しかけた
王女なしでは生きていけぬと言った
王女は彼の深い思いに驚いた
そして言った
100日の間昼も夜も
私のバルコニーの下で待ってくれたら
あなたのものになりますと
兵士はすぐにバルコニーの下に行った
2日...10日 20日たった
毎晩王女は窓から見たが兵士は動かない
雨の日も風の日も雪が降っても
鳥が糞をし蜂がさしても
兵士は動かなかった
そしてー
90日が過ぎた
兵士は干からびて真っ白になった
眼から涙が滴り落ちた
涙をおさえる力もなかった
眠る気力すらなかった
王女はずっと見守っていた
99日目の夜
兵士は立ち上がった
椅子を持って行ってしまった

△映画字幕より

 

このおとぎ話を聞いたトトは「最後の日に?」とアルフレードに尋ねます。

アルフレードは「そうだ 最後の日にだ なぜかは分からない 分かったら教えてくれ」と言ってシーンが終わります。

 

Halo的解釈:王女と兵士

王女と兵士のお話は何を伝えたいのでしょうか。

 

城を守る兵士の一人が、王女に一目惚れをしました。

美しい貴婦人がたくさんいる中でたった一人の王女に惹かれた兵士は思いを告げるのです。ほんの一瞬の出会いであったのかもしれませんが、兵士は本気なのです。

王女は一緒にいるために兵士におねがいをします。

王女は、兵士の思いにすぐに答えることはしませんでした。

いつの時代も社会的地位の違いは人と人の惹かれ合いを邪魔しにかかります。それまで低い地位にいた人が高い地位の人と一緒になるのはまだしも、その逆は周りの反対を生む大きな要因となりますよね。

それでも王女は兵士の思いが本気ならばと、100日間待っていてほしいとおねがいをしたのでしょう。

兵士は喜んで自らおねがいを聞き待ち続けます。

王女は兵士を試したのでしょうが、兵士の方は本気そのものなのです。普通なら手の届かないはずの王女。それでも100日後に一緒になれるのならば、と自らおねがいを聞き入れて待ち続けます。恋をした兵士にとって100日なんて痛くも痒くもなかったのかもしれません。

そんな兵士を王女は見守り続けます。

でも100日経たずして兵士の元に駆け寄ることはしません。100日待ってくれたら兵士の元へ行くとおねがいとして提示しただけでなく、心に決めていたのかもしれませんね。

兵士はひたすらにどんな日も待ち続けます。

王女を待ち続ける兵士の心はどんなものだったのでしょうか。100日後を夢見ている反面、100日後にもし王女が来てくれなかったら...と不安がよぎっていたのかもしれません。でもまっすぐにまっすぐに待ち続けるのです。

結婚式のフレーズでよくある「健やかなるときも、病めるときも、喜びのときも、悲しみのときも、富めるときも、貧しいときも、これを愛し、これを敬い、これを慰め、これを助け、その命ある限り、真心を尽くすこと...」という誓いの言葉を思い浮かべながら、雨でも風でも雪でもどんな障害があってもひたすらに。

ある時、兵士は気がついてしまいます。

これは本当の愛なのだろうか...と。待てば得られる。しかし待たなければ得られない、触れる事さえ許されない、そんなものは本当の愛なのだろうか...と。

兵士は99日目にして王女のバルコニーを立ち去ります。

兵士の出した答えは、「これは本当の愛ではない」ということ。99日も待ったのに、最後の日だったのに、それでも立ち去ったのは自分の求める本当の愛ではないと確信したのでしょう。

 

本当の愛は試すものではない!

伝えたいのは...本当の愛は試すものではないということ。

すぐ兵士の方に行かなかった王女が悪い訳でも、無謀かもしれないのに待ち続けた兵士が悪い訳でもありません。

それは、王女と兵士がそれまで受けてきた愛が異なるものだからです。

王女はそれまで条件つきの愛の中で育ってきたのでしょう。礼儀正しくいるから偉い、綺麗に国民に手を振ることができるから王女にふさわしい、王女である貴女が素敵で美しい、そんな愛を受けて育ってきたのではないでしょうか。

条件つきの愛が悪い訳ではありません。でもその人を創り上げる要因が少なくなっていったとき、その人を愛する理由が欠けることになり、愛は薄れていきます。

一目惚れをした兵士は待ち続けている間、何を思ったのでしょうか。

兵士の生い立ちは分かりませんが、99日間、兵士は待っているだけでした。兵士としてバルコニーの下にはいるけれども、ほかに何をする訳でもない。ただ100日間まっすぐに待ち続けてることが求められています。

100日間という条件なしには、バルコニーの下にずっといること、つまり兵士の存在そのものは認められないままでいました。

兵士は99日間待って気がつきました。

自分の求めている愛は、試されて示すようなものではないと。

 

本当の愛は存在を受け入れること

 本当の愛、人それぞれでしょう。

ニューシネマパラダイスのおとぎ話「王女と兵士」で伝えたいことは本当の愛は試すものではないということ。つまり、試すも試さないもなく、自分の存在を、愛する人の存在を、二人の間にある愛の存在を受け入れていくことなのだと思います。

 

私はTackと絶賛遠距離恋愛中です。いつ遠距離に終わりが来るかも分からない、100日間という期限すらないはじまりでした。

一目惚れして、この人ともう一度どこかで出会えるならばそれでいい、つまり、この人なしでは生きていけないと強く思ったのです。

存在を受け入れる愛があるからこそ、相手に心からの尊敬と愛をもって生きていくことができている気がします。

 

ニューシネマパラダイス、primeにもNetflixにもありますので、ぜひご覧ください。

そして、このおとぎ話、アルフレードの声で聞いてみてくださいね。