【恋をしているあなたへ】エリクソンの発達理論にみる愛を獲得できるとき
今日は恋と愛についてのお話です。
いつになったら恋は愛に変わるの?!という素朴な疑問をエリクソンの発達理論から考えていきたいと思います。
恋をして不安になるとき
恋に落ちるとたまらなく幸せですよね。
でもこんなことを思う時はありませんか?
この恋は大丈夫?!依存ではないよね?と。
大好きで仕方なくて、愛していると叫びたくなる。
何をしていても頭の中にはいつも恋する相手がいる。
恋する相手との予定をたくさん入れたくなる。
二人だけの世界を楽しみたくなる。
なんらおかしいことではありません。
恋をしたら誰に起きたっておかしくないこと。
でも、時々、ほんのちょっとだけ疑問に思うのです。
この恋は本物だよね?この恋は、ちゃんと愛だよね?って。
恋から愛へ~エリクソンの発達課題より~
かの有名なエリクソンの発達理論を見ていきましょう。
黄色が発達課題、水色が発達課題をクリアできないことにより生じる危機と呼ばれています。発達課題と危機は対になっており、発達課題をクリアできると、ピンク色に書かれているこの時期に導かれる要素を獲得することが出来ると言われています。
青年期と言われる中高生や大学生の間に自我同一性、つまりアイデンティティの確立ができると、次は社会人なりたてから30代頃の青年期に親密性を築き、愛の獲得へと向かう時期に入ります。
私が思うに、恋なのか愛なのか本当の意味で悩み始めるのはこの頃ではないでしょうか。
親密性を築くことが出来れば愛を獲得できる!
エリクソンの発達理論によれば、孤立することなく親密性を築いていくと、愛を獲得できるのです。
ここで言う親密性とは、アイデンティティをもった人間として、特定の相手と関係性を築いていくことを指します。自分のアイデンティティも相手のアイデンティティも受け入れた上で、適切な人間関係を築いていくということです。
また、孤立とは、誰とも親密性のある関係を築いていけないことになります。単に、独身であるということではありません。
この親密性と孤立は相対するものとして定義されていますが、一度、親密性を失ったからと言って終わりが来るわけではありません。
親密性を築きながらも失敗すれば孤立が訪れます。この親密性と孤立のサイクルを何度も繰り返すことで、本当の親密性へと辿り着くのです。
何度も恋をして、この人が運命の相手だ!と確信できたときに、人はかけがえのない親密性を築き、愛を獲得していけるのでしょうね。
青年期の段階が訪れる時期は人それぞれです。もちろん他の段階が訪れる時もそれぞれです。
ただ、エリクソンの発達理論は、時期が前後することはあっても、訪れる段階の順番が変わることはないと言われています。
アイデンティティを確立し、自分がどんな人間か分かったその先で、恋をするみなさんが、愛にたどり着く日を願っています。